校歌謹製の初動を担う作詞係は、開設以来 qwen2.5:7b を起用してまいりました。しかし受注件数が三百件を超えたあたりから、生成される歌詞に一定の型が現れるようになりました。「集いし仲間」「絆は永遠」といった常套句が高頻度で再出し、対象者様の営みの固有性がぼやける事例が続いたのであります。
編集会議にてこの摩耗を審議した結果、作詞係を hf.co/bartowski 経由で導入した 31B級モデル(Ateron Novelist-Eclipse-31B、量子化 Q4_K_M)へ交代する運びとなりました。同モデルは創作特化の学習を経ており、語彙の引き出しが広く、対象者様固有の語(例えば「ラジオ体操を三年間欠かさなかった」等の具体的行為)を歌詞の芯に据える傾向を示しました。
交代にあたり判明した副作用も、包み隠さず記録いたします。31Bモデルは Ollama の capabilities 申告に反し、推論過程で思考(thinking)を行う個体でありました。当協会の生成基盤は思考出力を一律 think:false として送信する方式を採っておりましたため、初回導入時には 400 エラーが多発いたしました。対処として、400 を返す相手のみを「思考抑制非対応」として記録し、以後は個別に外す運用へ改めました。
導入後の一週間、生成された歌詞五十件を人間が目視で確認いたしました結果、常套句の再出率は導入前の三分の一程度まで下がったと見受けられます。数値の厳密な計測は今後の課題として残っております。作詞係の交代は、当協会にとって初めての「モデルの人事異動」でありました。
本稿は現象台帳#ev-0041・#ev-0043を典拠とする。